2003-12-01から1ヶ月間の記事一覧

短歌日記

作品というのは、入口も出口もない迷路なので、だれも中へ入ったことなどないし、だれも外へ出てきたこともない。われわれはあらかじめ迷路に閉じ込められ、出口を求めて内部をさまよい続けているか、ぜったいにみつからない入口を探し求め、作品の表面をひ…

短歌日記

泳げないとか逆上がりができないとか、そういうことをいちいち非難されないだけでも大人になった甲斐はある。 夏の部屋 溺れる夢をさいごまでみたことがあるひとを訪ねて

いじわるな天使から聞いた不思議な話

今図書館から借りてきて読んでいる本の中に『いじわるな天使から聞いた不思議な話』という穂村弘の本がある。歌集じゃなくて童話風なみじかい話が十五話はいった本なのだが、こんな本が出ているとは今まで知らなかった(94年刊)。穂村氏は歌集のあとがきの…

短歌日記

私としてはソノシートを目にあてて、真っ赤になった部屋の中を見渡すのが好きだったんですけどね。今ソノシートは持ってないんで、子供の時のはなしです。当時はソノシート付きの絵本とか多かったんですよね、あれを目にあてると世界が赤インク一色で印刷さ…

短歌日記

いきなり歌の解説みたいなこと書くのはいけないんですが、時制の混乱て好きなんですよね。ここがいつどこだか分からなくなるようになってる文。それから短歌のことを歌と呼ぶのは慣れようと思ってるんですがぜんぜん慣れないです。ではさようなら、今日もお…

短歌日記

文字のない時計を耳に押しあてて眠れば丘に降るつけ睫毛

ブックオフのお蔭

ブックオフで歌集をよく買う最近。近所のブックオフは歌集棚がわりと充実しててありがたい。歌集はふつうの本屋にほとんど売ってないけどブックオフには充実、というのは歌集が買われてないのにブックオフには売られている(もらった歌集を売る人が多い?)…

短歌日記

最悪のだれかと恋におちたので、そのひとは自分でもびっくりするほど大きな音を立てて、椅子からころげ落ちた。そのとき頭上に輝いたのは太陽ではなくほかの何かである。熱ではなく羽音をふりまくもの。あるいは世界がそこから終りはじめるふりをしながら、…

短歌日記

いつも短歌をのせているほうのレンタル日記のサーバが落ちっぱなしで回復しないようなので、こっちにアップする。もしかしたら短歌関係はここに一本化するかもしれないけど、いま出かける直前であわててるのでとりあえず。 さいはてへ採血にゆくナース・キャ…

短歌日記/魚登場

空き箱がリボンに巻かれ遠浅のひかりをただよいながら自宅へ 貝殻をばらまくように夜は来て床に沈んでいったキッチン 魚にはまぶたがなくて死ぬときもすべてを見てる(保存しますか)

短歌日記

油断するとすぐに私は、するするとひっかかりのない一本調子な短歌をつくってしまうので注意。ひっかかりがない=見通しがいいということだから、一首が目的地への一直線な通路と化してあとは到着した場所の良し悪しのみが問題になる。一首の価値は通路の役…

短歌日記

はじめにある大きな枠組みの設定を決めてから、その設定(世界)内のエピソードをランダムに考えるみたいに個々の歌をつくりはじめるというやりかたは、近いうちぜひやってみたいと思うが、この方法だと設定に大きくもたれかかった歌を大量につくってしまう…