2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

比率を変える

比率を変えろよ 変えろよ比率 比率を変えたら 世界が変わる (キャンプファイヤーのとき歌う歌のふしで。) 比率がどうもまずいのではないか、と検討してみる。私がこうして日記に書いているような文章はだいたい六割がた正しくて、四割くらいまちがったこと…

プレーンソング

保坂和志『プレーンソング』読了。劇的なことが何も起きなくても小説にはなる、それどころか何も起きないからこそ小説らしい小説になるのだという考えは、何となくどこかで読んだり聞いたりしたことがある気がするし、自分でもちょくちょく考えたりしていた…

短歌日記

男性の勇気がならぶ背広からとびだすものを腕と呼ぶなら

混沌か?無か?

まだほんの少ししか読んでない『映画の魔』(高橋洋)であるが、恐怖表現への現在の私の関心の持ち方は、かつて高橋氏の作品や文章から大いに影響を受けて培ったときのそれとはだいぶ離れたところにきているような気がする。あるいは、もともとそれほど共感…

見たビデオ

●『カラー・オブ・ライフ[バミリオン・プレジャー・ナイト映画版]』石橋義正 テレビで見てたときは「ひとつのコーナーがちょっと長過ぎ」って思ってたけどやっぱりそうでもないかも。ちょっとだらだらするとこはあっていい。そして「フーコン・ファミリー…

いま読んでたり読み終わってたりする本

●『ヘテロセクシャル』岡崎京子 私は『ヘルタースケルター』が好きで『リバーズ・エッジ』はあまりいいと思わないのだけど、後者が劇的な要素をいくつも投入してってドラマを強引に盛り上げるのに対し、前者は劇的な要素でぱんぱんに膨れた設定を最初から示…

小説を見失う、ことについて

小説を書いているとしだいに「この小説に書いていいこと」と「この小説に書いてはいけないこと」の判断がおぼつかなくなってくる。 すでに小説に書きこんでしまった言葉が、書くべき小説としてはじめにイメージしていたものの輪郭からはみだし始めているのに…

『秋刀魚の味』小津安二郎

画面そのもののフレームのなかに、さらに複雑で立体的なフレームとして日本家屋をはじめとする日本的な視界の悪い生活空間があって、その二重のフレームのなかに俳優たちの奇妙に段取り的なうごきが納められた芝居空間は機械じかけでカタカタうごく長篇人形…

映画の魔

なんと二千円分のニコスのギフトカードがうちにあったので(というか本も買えることに気づいたので)高橋洋『映画の魔』はあっさり買えた。

エクソシスト3

少し前にたぶん百円で買った『エクソシスト3』というビデオをさっき見た。これはあのエクソシスト・シリーズとはなんの関係もないと思われる全然べつの映画なのを間違って買ってきてしまったもの。あのエクソシストにも『3』はあって(それを買ったつもり…

¥2730

高橋洋『映画の魔』。すごく欲しいけどこの値段だとネットで注文はできない。本屋で実物を手にとってページをめくってちょっと読んでみたり他の本をしばらく眺めたあとまた戻ってきて手にとって眺めて……という逡巡の過程をさんざん踏まえた上で、財布の中身…

移動男のように

何日か前から小説を書きはじめた。今回はフィリップ・K・ディックをいちばん意識した書きかたになっていると思われる。でもディックみたいにB級に徹して(大量の「お約束」を駆使して不要な説明や必要だったかもしれない説明まで省略しまくって)書くのは…

少しずつ運ばれる袋

今日、雨の降る中をたくさんの荷物とともに移動していくホームレスの男を見た。 男は東京都指定の半透明ゴミ袋に十個分くらいの荷物を所有していた。当然いちどに全部は持てないので、傘をさしてないほうの片手でひとつずつ持ち上げて運んでいくのだが、いき…

練習ノート

二、三年前によその日記サイトで書いてた「練習ノート」という小説の書き方について考える日記のログを、この日記の1900年にこれから少しずつ貼りつけていく。練習ノートの最初の日付にはこんなことが書いてあった。 なぜ日記なのか。 小説を書く、あるいは…

ああディックだ

ディックの『フロリクス8から来た友人』読了。悲しい。