2004-03-01から1ヶ月間の記事一覧

短歌日記

題詠マラソン2004 、3/27までの投稿分。()内はお題。 投げるのはやめて積んでることにした蜜柑の山が早晩おそう (015:蜜柑) 気がつけば乱暴者に慣れていく ひたいから血をたらして照れる (016:乱) めずらしい免許のせいで地球から追われる夢をみた千回…

「生首情痴事件」

さっそく見た。いい。自殺に見せかけて殺した妻の、なぜか首だけが行方不明なことを気にした主人公の精神状態がだんだんおかしくなって幽霊を見る(という合理的解釈もできる)怪談なのだが、警察でその事実(生首が行方不明)を知った直後の主人公が、事件…

百円で日本映画

最近、近所のツタヤはぜんぜん旧作の入荷がないみたいだし、しょっちゅう眺めてる棚だから宝探しの楽しみもあんまりなく、(見たい未見のビデオはまだけっこうあるけど)半額セールや百円セールでもさほど血圧が上がることがない。あらかじめ頭の中にあるリ…

短歌日記

参加中の題詠マラソン2004 、3/14までの投稿分。()内はお題。 いま地球空洞説を支持するともれなくひび割れるくすり瓶 (01:空) 多い日も安心してる うたた寝にひろがっていくお墓でねむる (002:安心) ふかづめを運ぶ線路がくつしたの穴から穴 たそがれ…

短歌日記

生まれる前から死にたかった人をとうとう、展望室で見送るきみたち。 階段が盗まれた家ぬすまれたかいだんがあるいえ草原

山田花子再読

山田花子のマンガ(『嘆きの天使』と『花咲ける孤独』)を読み返す。こんなにマンガの上手い人だったと思ってなかったのでおどろく。ふつう絵がうまいとはいわれないどこか歪んだ絵柄だが、コマの中あるいはコマとコマのあいだに詰まった情報が、読むとばき…

短歌日記

床にひろがる水がとびあがってコップの中に吸い込まれる、ひとびとがみな後ろ向きに雑踏をせわしく行き交う、そんな逆回転の投影のなかでただひとり、正しく水を床にこぼし、まっすぐ前を向いて街を歩くことのできる者がいたとすれば、彼こそが死者である。 …

人間のいないドラマ

生きている以上多少なりとも労働はしなければならず、労働する以上人間とのつきあいというものは避けて通れない。したがって、生々しい人間の世界に身を浸からせずにこの世で生きていくことはできないわけだが、わたしは人間の世界で物語を発想するタイプで…

短歌日記

おなじ日にうまれた人がなつかしい そのうすいからだノックしているそのうすいからだノックするどこからかノックする夜毎とじられるドアもう読むとこがない新聞をさみしくて火をつけたところまではよかった

世界は恐怖によって幕を明けた

我々は恐ろしさのあまり眠りからさめてしまった。あまりに恐ろしい夢を見たものだから、それ以上眠り続けていることが不可能になったのだ。それが人生のはじまりだった。

うすいからだ