2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

墓地のある三角州から列をなし大破車両が繰り出す 春へ

廃屋でジャムを煮てくる出発は2時真夜中じゃないほうの2時

足跡が足をそろえて待っている 波に洗われているひまわり

ここは小説ですか?

今日はなぜか頭が痒いけれど頭を洗ってないから、痒いのではない。ちゃんとゆうべ頭を洗ったにもかかわらず痒いのだ。風が強いことと関係があるのかどうか、わからないが私は今日は一度も外に出てはいないのである。けれど窓をあけてバスマットを干したりは…

覗いてご覧

客観的に見れば私なんてかなり悲惨な状況にあるわけである。悲惨というのは不幸だとか失敗してるとかいうのではなく、不幸や失敗(あるいはその反対にある幸福や成功)が発生する圏内を遠く離れた穴の底に横たわって、だらしなく自足している状態。国民の義…

という、はなし

という、はなし吉田 篤弘文 / フジモト マサル絵 酔っ払ったら延々と意味のない話だけし続けたいタイプの私です。 こないだ新宿で朝まで酔っ払っていた帰り、電車の中でイラストレーターのフジモトマサルさんからもらった本。フジモトさんの絵に文章を付けて…

日記の書き方を忘れる

小説を書かなければいけないのである。だから今は小説の書き方についてかつて自分で思いついた限りのことを思い出し、そして書いている間じゅう忘れないようにしないといけない。それ以外のたとえば日記の書き方などは忘れてもいい、というより積極的に忘れ…

描写についてのメモ

前提としてたとえば、これはいい描写だなというものがあるとしますね。性描写であれ、風景描写であれ。そこにはイメージのふたつの層があり、ひとつはとうぜん、書かれている言葉がその場に作り出すイメージです。これをAとすると、同時に、その言葉が連れ…

風景について

書きたくないことは何も書かずに、好きなことだけを書いて小説を書くこと。 たとえば風景描写にしても、モデルになる現実の風景が存在するとか、設定上こういう風景ってことになっているとかいうつまらない理由で、書きたくもない風景を穴埋め問題でも解くみ…

小説を考える/考えてもらう

保坂和志『書きあぐねている人のための小説入門』から抜き書き。いろいろ大事なことが書いてあるんだけど、さがすのが面倒なので大事さの順位とは無関係に、ぱらぱらめくって目に止まったところからいくつか。 これは余談だが、カフカの小説は『審判』を読ん…

超怖Η全話ショートレビュー(6)完

平山夢明編著『「超」怖い話H(イータ) (竹書房文庫)』全話に短い感想を書いていくシリーズ最終回。 廃社 何気なくつぶやいた「予言」が「的中」するまでに誤爆的に怪異をひきおこす話。にも深読みすれば読める(母親が口にした比喩と娘が目撃するあれの形状…

にんじんと馬

やっと小説を書き始めた。というか本当は別な書き出し部分を用意してさあ書くぞという体勢のままずっとほったらかしにしてあったのを、ようやく放棄して、今は新しい書き出しを前にあらためてイメージを膨らませているというのが正しい。 最初に用意してあっ…