これが短歌だ

●本のページを1文字分、三十一ページ下までくりぬいて引きずり出したあとに残った穴ぼこ。
●草で森を、石ころで山を、マッチ箱で町を表現した箱庭(人間は人形?一本の釘?)。
●たとえばおまわりさんを「制帽」と「警棒」と「ピストル」であらわしたもの(あるいは「襟のかたち」と「鼻の穴」と「えばった口調」であらわす)。
●たとえば景色を、細長い覗き窓から覗いたかたちのままであらわしたもの(いっけん何だか分からない。クイズを当てるようにじっと観察していると、突然……)。
●たとえば何かを顕微鏡でぐっと拡大した画像であらわしたもの(上に同じ)。
●だいたい三十一音くらいの日本語。
●そこだけ「空気が違う」感じのする部屋。霊感少女だけが反応。