短歌

文章について/モンタージュについて(Twitterより)

文章について ■ 2009年09月19日(土) 岡安恒武『湿原』読みちゅう。図書館にあった。 posted at 10:01:09 私は詩(現代詩)を独立した作品として読む読みかたがわからないので、ずっと続いてる文章の一部を切り取ったもの、のようにしか読めないんだけど、そ…

おしらせ

歌人の斉藤斎藤さんが発行する歌誌「風通し」の創刊号に参加しています。 くわしくはこちらの記事をご覧下さい。 http://blog.goo.ne.jp/ggippss/e/acfc1a779c2c8881ab213b34145470f7 新作短歌「案山子!」三十首を寄稿、あと連作歌会(合評)に参加していま…

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二個目のほうの短歌ブログで、超みじかい散文と短歌を合わせることを実験的にやっています。形としてはべつに珍しくないし自分でも昔つくってましたが(使ってた日記サイトが消えたので一緒に消えましたが)、小説とか短歌とか詩とかいうジャンル意識をぐら…

これまでのあらすじ

ここ十数年にネットに既発表な小説とか短歌の一部(小説では七割くらい?)を、おもに自分の便宜のため一箇所にまとめている。 http://agtmtext.cocolog-nifty.com/blog/ 小説(どれも非常に短いが)は現在七十篇余り。十年以上(パソコン通信から数えて)や…

枡野浩一さん関連はこちらです

歌人・枡野浩一さんのブログ記事から来たひとのために、たぶんこれを指してるのだと思われる三年前の記事、にリンクしておきますね。 ●思い出地獄に歌人・枡野浩一さん登場の巻 http://d.hatena.ne.jp/ggippss/20040810 http://d.hatena.ne.jp/ggippss/20040…

理想の私小説

悲惨な話ばかりが穏やかな(つまり底を打った感じの)微笑みとともに語られ、その微笑みが悲惨さからの回復という意味を必ずしも印象づけないのに、読んでいて前向きというか、いや、それが前かどうか分からないのだけど、どこかへ向けて顔をあげてそちらに…

花とチャック

今日は歌葉新人賞(ネットで公募され、BBSで公開討議、会場で公開選考される短歌の新人賞。今年第五回をもって終了)候補作の発表される日です。 三人の選考委員の先生のうち、正午を回った現在加藤治郎氏の選が公開されています。 http://www.sweetswan.com…

短歌は移動

ええと、短歌はもうここには書きません。ここは読んだ本の感想とか自分で書いたみじかい小説とか、小説についての考え事が無意識に独り言になってポロポロこぼれてしまったのとかが書かれます。短歌はこれからは別のブログ(http://blog.goo.ne.jp/ggippss/…

墓地のある三角州から列をなし大破車両が繰り出す 春へ

廃屋でジャムを煮てくる出発は2時真夜中じゃないほうの2時

足跡が足をそろえて待っている 波に洗われているひまわり

お知らせ(短歌日記)

ポプラ社のWebマガジン、ポプラビーチの「日々短歌」の二月分に五首寄稿しています。 http://www.poplarbeech.com/ 「日々短歌」は毎月何人かの歌人の書き下ろし短歌が、日替わりでランダムに一首ずつ表示されるコーナーです。なので何日に私の歌が読めるの…

短歌日記

捜された和服の人が地面から掘り出されてる小石とともに

短歌日記

今年の題詠マラソン投稿歌からの自選二十首。 タイトルは…とりあえずなしです。無題。 砂利道で森をめざすと馬がいて馬には馬の恋人がいる 爆弾と大和撫子はこばれてゆく首都高の出口すべてに 自動ドアって書いてるだけのただのドア閉めにいく家族をぬけだし…

短歌日記

菊の環で埋め尽くされた晴れた日にヘリポートから盗む白線

短歌日記

こちらでですでに公開審査も始まっている第4回歌葉新人賞。ネット上で公募される短歌の新人賞です。歌人の荻原裕幸、加藤治郎、穂村弘の三氏が審査員。10月には最終審査が公開の会場で行われ受賞作が決定します。 一昨年、昨年につづき今年も候補に残ること…

交叉する文字列

人間の目は横並びについているから視界は横方向に広い。したがって縦書きよりも横書きの文章の方が一度にたくさんの文字が目に入り、効率よく速く読むことができる。 だから縦書きの文章を読むときには一種の抵抗感が生じ、縦書きの一行詩である短歌や俳句は…

短歌日記

雨にぬれた水着を吊るす ぼくらには大西洋へそそがない川

短歌日記

すじをひく星が夜明けのあちこちをコンビナートの寝息のように

短歌日記

どこかにはまにあう電車つぎもまた季節そのつぎもまた季節

『現代短歌 そのこころみ』つづき

結局『短パラ』『短プロ』に関しては書評的に内容に寄り添って書かれていたので、それらの本がここに取り上げられている意味、みたいなものをあまり強く意識させられなかったようだ。あとこの本の後半は前半のエッセイ的な抑え気味のトーンから徐々に変化し…

読んでいる本

●『現代短歌 そのこころみ』関川夏央 以前ちょっと立ち読みしたとき「晩年の茂吉がもうろくして人の手を食べようとした」というような変な話が淡々と書いてあったので気になってた。淡々として著者があまり首をつっこまずエピソードや客観的事実そのものに語…

短歌日記

セーターにそんな模様が混じるのを指をくわえて見ているばかり

正岡豊『四月の魚』の十首

これからは読んだ歌集の十首選をのせておくことにした(付箋をつけて歌集を読む習慣をつけるために)。『四月の魚』は近所の図書館にあるのをつい最近まで気づかなかった。俳句の棚にあるんだもの。 きみが首にかけてる赤いホイッスル 誰にもみえない戦争も…

短歌日記

とびちった花びらも濡れた下生えも気にせず進め けど首がない

短歌日記

ようするに世界は丸く坂道をころがりおちる底を打つまで

自選五首&蛇足

●鍵穴をくちびるに持つドアとして天国に立つ諦めながら (ありがちなメタファーとして読めそうなのに、わずかにねじれが生じているため読めば読むほど答えにたどりつけない、という歌が好ましいと思う。親しい人の顔を見かけて気軽に声をかけようと思うのだ…

題詠マラソンの百首(短歌日記)

先日完走した題詠マラソン2004への投稿歌100首をまずは一挙掲載します。てきとうに読み飛ばしてその下を読んでください。自選五首と自己解説のようなものを書いてるので。 いま地球空洞説を支持するともれなくひび割れるくすり瓶 多い日も安心してる うた…

短歌日記

男性の勇気がならぶ背広からとびだすものを腕と呼ぶなら

今年も落選

きのうは濃密だった。ひたすら消耗しまくった。血中短歌濃度がやばい数値を示していた。短歌に悪酔いした。午前中の歌会(公開審査の前に、去年の候補者でつくってるMLのメンバーでやった)からなんかうまく酔えないという気はしてたが、落選したので(と…