こわいまんが

さいきん小説をきれいさっぱり読んでいない私がおもに読むのはマンガ。「Ｇａｒｄｅｎ」古屋兎丸、「フィギッシュ」大越孝太郎、「蟲世性義復古伝　レゾレゾ」サガノヘルマー、「ヘルタースケルター」岡崎京子。どれも今後何度も読み返すだろう作品。「ヘルタースケルター」はツギハギ人間みたいな主人公をツギハギ漫画みたいな書き方で破滅へ向かう運命の機械のように描いて、やっぱりすごくいい。マンガのほかは怪談本ばかり……しかも同じ著者の本ばかり読む。「鳥肌口碑」平山夢明、「東京伝説　狂える街の怖い話」平山夢明、「「超」怖い話Γ（ガンマ）」平山夢明編著。質・量ともに圧倒的なことになってる平山氏の仕事。こんなに変な話ばかり集められるのが凄いし、創作部分が大きいとすればこんなに変な話ばかり考えられることが凄い。私がいまマンガと怪談ばかり読むのは「怖いマンガ」のことをじっくり考えたいと思うものの、よさそうな「怖いマンガ」がうまく見つけられないので「よさそうなマンガ」と「よさそうな怖い本」をそれぞれ読んで合わせて「怖いマンガ」について考える材料にしようとするためだが、「怖いマンガ」のことを考えるのに「怖いマンガ」を読まないのはそれはそれで正しいような気もする。