ここは小説ですか?

 今日はなぜか頭が痒いけれど頭を洗ってないから、痒いのではない。ちゃんとゆうべ頭を洗ったにもかかわらず痒いのだ。風が強いことと関係があるのかどうか、わからないが私は今日は一度も外に出てはいないのである。けれど窓をあけてバスマットを干したりはしたから、それで強風に運ばれてきた花粉を浴びたのかもしれない。でも私は花粉症ではないはずなのだ。花粉症ではないかと一時は疑ったけどやはり違ったようだ、と毎年結論づけながら何年もたっているので、違うはずなのである。それに花粉症ではたして頭が痒くなるのだろうか。という疑問もないわけではないが、目が痒くなるのだから頭だって痒くてもおかしくはない、と言えまいか。などと適当な意見をブログで発表するのは私が花粉症ではないせいかもしれない。私は花粉症に本当は全然興味がないのである。


 という深刻な頭の悪さを露呈した文章を書きかけて放っておいたあいだに、今日は昨日になり一昨日になった。すでに一昨昨日にさえなっているかもしれない。どんどん時間が経つのだが小説は書いているのか私は? 昨日は図書館へ行って来ただけで疲れて一文字も書かずに寝てしまったのではないか? そのかわり夜中に起きて全然気乗りしないところを無理矢理続きを書いてたら、いつのまにかやっとあの世界にアクセスできていた! そうそう、ここなんだよね来たかったところは。でもどうやってここに来たのかはもう道順が言えないのです。それにもう時間もあまりないけど間に合うのかな? 今月は借金で乗り切ることが決定したのでもともとしない仕事をさらに全然しないことにして、無い時間を使いきるぞ! とここで宣言することで極貧の底を掘り進む不安をまぎらわせておく。もう頭を使う段階ではない(というか使っている暇はない)ので町をジョギングするように書く、ジョギングしながら見えてくる移り変わる景色をぶつぶつ口に出して説明している几帳面な人のように書く。書くのだ。