短歌日記

 きのうのつづき。
 私の応募作 はネットで既発表(は可という募集規定だった)の歌がほとんどで、応募用の書き下ろしはほとんどない三十首だった。今読み返してみると構成には難がありすぎて、思わせぶりなだけのタイトルや章分けそして章題、とともに大いに反省していい出来ではあり、正直反省しないこともないのだが、これはまあ応募作をまとめた時点ではしかたのなかったことでもある。連作的な構成がほとんどはじめての経験だったこともあるが、「ニセ宇宙」という以前からひそかにあたためていた気になる言葉を、まだ自分の中で十分咀嚼しきれていないままとりあえず見切り発車的に使用してみた結果、同じように未消化なイメージが章題としてくっついてきて全体として漠然とある方向に固まっていこうとする動きだけが(作者である私にだけ)見えるという困った作品になっていたように思う。しかし本当の「ニセ宇宙」はこれから姿を見せるのだよーといったって来年も同じタイトルで応募したり、ほかの賞に同じタイトルで応募したりするのもアレだからそういうことはせず、なんか違う形で生かしてみたい。
 たぶんまだつづく。

  • 雨を待つ気分で騒ぐぼくたちが本当はだれもいないということ