短歌日記

題詠マラソン2004 、5/24までの投稿分。()内はお題。

うたかたの矛盾レコードくるくると沈む時計がひどくあかるい (059:矛盾)
とかげ園閉鎖の報はとどかない線路が袖に絡みつくから (060:とかげ)
出鱈目に積み木かさねた階段をいま、高台からまちを、ながめ、て (061:高台)
はだけたらそこから鳩が飛びそうな胸元に陽のあたる寂しさ (062:胸元)
いないので肘掛けに置く夏帽子たっぷり聞いた雷のあと (063:雷)
イニシャルで呼びあうような花畑あっちのきわは腐乱のかおり (064:イニシャル)
水色のひまわりくらい咲きそうな気がした枕木に顎のせて (065:水色)
蝶の目で慣れない遊園地を見てる鋼鉄の籠ゆさぶる腕や (066:鋼)
回らないビデオです 欠けていく王が下着の中まで使者をひろげた (067:ビデオ)
あの傘の下だけ夏を止めている 走査線から睫毛こぼして (068:傘)
九十九階 奴隷市場です どれいのなまえ売場は百階でしたか (069:奴隷)
びしょぬれの野原で君はにせもので足りないねじをバイクから摘む (070:にせもの)

歌のつくり方がだんだんパターンにはまって自動化してきた。自分でも飽きてつまらなくなったので、つくり方を少し変え始めてみた。以前と違いは出ているかどうか。