思いつきのすべて

デコトラデコトラの物語を書く、というのはどうか。あるいはデコトラのような本に書かれる、デコトラに書かれた言葉のような物語。


●蓮實文体で水木しげる的世界を書く。点描だらけの緻密な背景に相当する部分をかつての息の長い文体でまかなう。


●固有名詞はできるだけ異常なものがいい。しかし派手すぎてはいけない。地味に異常なもの。直接的ではない参考文献として夢野久作「創作人物の名前について」。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000096/card2138.html青空文庫


●エンジンを掛けっぱなしにするため、あまり上手くない読みやすい文章のそれなりに面白い本、をつねに読んでいる状態を保つ。上手すぎたり読みにくかったり面白すぎたりすることは疲労につながる。そうではない本に役割がある。


●つねに仮想敵を見出すこと。もともと世間の九割以上の人とは気が合わないのだから難しくない。単に気の合わない相手を宿敵にまで磨き上げること。するとその敵への攻撃として何かが書ける。そのような戦争状態に目ざめること。
(ああ、しかし何でろくに思い浮かばないのか。昔は仮想敵に不自由しなかったのに。)


●あらすじの言えない小説だけを書く。あらすじのない小説もしくは、あらすじだけの小説。