2007-02-17 車掌 オヤユビ怪談 「終点ですよ」そう声がした。制帽の下の白い顔が目の前にある。歯の隙間からうめきで返事をし墓石から腰を上げる私。無惨に菊を蹴散らした自転車は闇の底に転がっている。