ウルトラQと押切

 ゆうべ放映の「ウルトラQ〜dark fanyasy〜」(第3話「あなた誰ですか?」金子修介監督)はとてもよかった。前二回はよかったというより「いいところもあった」くらいの微妙な言い方にとどめたい感じだったけれど、これは本気でいいと思った。ディックっぽい現実崩壊話。脚本もウルトラQ的なフォーマットを無理矢理かぶせたようなところがなくていい。
 またゆうべはビデオで「押切 劇場版」(佐藤善木監督)を部屋を暗くして見ていたら、でっかいムカデに体を這われた。少なくとも二回素手で触ってしまった。これからは体のどこかが少しでもむずむずしたらムカデを疑ってしまうだろう。でも意外と精神的なダメージを残してないのは齢のせいだろうか。もはやムカデに這われたくらいでトラウマにはなれないのか。
「押切」の感想としては、伊藤潤二を映像化するのってどうなんだろう、大林宣彦とかに向いてそうな気もするが、もし撮ったとしても全然見たくはならないというのが問題だ。監督の佐藤善木氏は「現代思想」のプロレス特集で鋭い見解を示していた佐藤氏だろうか。見ているうちにしだいに話の面白さに引き込まれることはできたが、しかし、伊藤潤二を映像化するのってどうなんだろう。本当はすごーーく金のかかることなんではないのか?