奇妙な人のバラエティ

最近読んだ本。


『弁頭屋』遠藤徹
『図説 フロイト―精神の考古学者』鈴木晶
『砂の降る教室』石川美南
『姉飼』遠藤徹
『パーソナリティ障害がわかる本』岡田尊司
『ハートに火をつけて! だれが消す』鈴木いづみ
『天使の病理』坂田三允
サイコパスという名の怖い人々』高橋紳吾
東京大学アルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・キーワード編』菊地成孔大谷能生
『東京伝説 溺れる街の怖い話』平山夢明
『きもち半分宇宙人』矢玉四郎
『野火』大岡昇平
『超ジャズ入門』中山康樹
『「愛国」問答』香山リカ福田和也


なんか最近ずいぶん本を読んでる気がしてたが全然そうでもなかった。入門書っぽい本も多いし。
人格障害関係の本をいくつか読んでみたが、思想的にはちょっと偏ってるくらいの人のほうが入門書としてはわかりいい、ような気がする。でも『サイコパス〜』はタイトルや著者がワイドショー系の人だと思って警戒して読んだが、ちょっとタイトル倒れというくらいべつに社会防衛的なおっかない(非寛容という意味で)本ではなかったです。
遠藤徹矢玉四郎は似ていると思った。
東京伝説は最近追えてなくて去年のをまだ読んでないと分かり読んだら、ものすごく面白かった。都会は怖ろしいところだ、という定番のストーカーや裏社会系の話が減って混沌としてきてる。以前なら怪談系(心霊系)の本に入ってたような話もいくつか混じってるし、エスカレートする刺激と引きかえに貧しくなっていくというシリーズ化の魔の方向からゆるく撤退しつつ、より幅広くわけのわからない人間観察に枠をひろげてる感じ。複雑になっているともいえる。とくに最後の平山氏のコンビニ店長時代に会った男の話はすごく奇妙でしかもひどく胸を打たれる。